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東日本大震災後の子どもたちの心のケアについて 梅宮れいかさん


梅宮れいか

福島県に大きな被害をもたらした東日本大震災。
震災によって傷ついた子どもたちの心を守ることは私たち大人の大きな使命の一つです。そこで、震災後県内の避難所等を巡回し、子どもたちの心のケアに対応された、学校心理士会福島支部会長で福島学院大学福祉学部准教授の梅宮れいかさんにお話をお伺いしました。

まずお伺いしたいのが、今回の震災を体験した子どもたちへ予想される精神的な影響はどんなものがありますか?

今回の震災は、こどもたちが初めて経験した〝命の危険.かもしれません。

通常「ストレス反応」というものは、ストレスを受けた直後から3日間ぐらい続きます。これを急性ストレス反応といい、1週間ぐらいかけて修復されていきます。しかし、今回のような非常につよく長いストレス状態の場合、心に深い傷(トラウマ)を残してしまう場合もあります。心的外傷後ストレス障害(PTSD)として一生残る可能性があるわけです。注意深く子どもたちを見守ってあげることが大切です。

子どもたちのストレスを見分ける方法はありますか?

初期症状としては、理由もなく泣くことや眠れないこと、ぼーっとしていたりゲームをずっとやっていたり、ご飯を食べすぎたり食べなさすぎたりというような「偏りがある行動」がみられることがあります。特に眠れないからゲームや、ぼーっとしていることは注意深く見守っていないと気が付かない可能性がありますので注意が必要ですね。

他にも、風邪をひきやすいなどの免疫力の低下や円形脱毛症やおう吐の場合も気をつけてください。

保護者の皆さんが考えなければいけないことは何でしょうか?

心的外傷後ストレス障害は早期発見・早期治療が大切です。

まずは注意深く子どもたちを見守ってあげること。もし症状が出てしまったら一人じゃないことを感じさせてあげてください。頭をなでてあげたり、手を握ってあげたり、抱きしめてあげる、といった一番初めにすること(プライマリーケア)が大きな役割を果たします。親が真剣になって子どもに「大丈夫だよ」と伝えてあげてください。

また、保護者の方自身が「偏りがある行動」をしている場合、ぜひ、医師に相談してください(内科でかまいません)。

大人の場合も、子どもの場合も、一番の薬は「睡眠」です。ぐっすり休んでこころとからだを落ち着かせることも大切です。

学校の先生にアドバイスはありますか?

たくさんの子どもたちが集まる小学校の場合、子どもたち一人一人のストレスの度合いに落差があることが多いかもしれません。同じことを見聞きしても、ストレスを感じたり感じなかったりと、さまざまな反応がかえってきます。先生方にはとにかく普段から学校でやっている活動を〝めいっぱい〝楽しくやってほしいと思います。先生自身も震災の経験は初めてでしょうし、被災者の場合もあるかもしれません。けれども、学校は子どもたちにとって〝理想郷〝でなければいけません。子どもたちが大好きな楽しい理想郷をつくってほしいと思います。

梅宮 れいか(うめのみや れいか)
会津若松市生まれ
東海大学大学院 博士課程修了
福島学院大学福祉学部准教授
学校心理士会福島支部会長
専門: 健康学、ストレス学、性科学。
性同一性障害の治療と研究の第一人者として知られている。


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